[メイン] : x5 3d6 #1 (3D6) > 7[3,2,2] > 7 #2 (3D6) > 16[6,5,5] > 16 #3 (3D6) > 12[1,5,6] > 12 #4 (3D6) > 12[6,3,3] > 12 #5 (3D6) > 14[6,4,4] > 14

[メイン] 仮吉 : x5 3d6 #1 (3D6) > 7[5,1,1] > 7 #2 (3D6) > 4[1,1,2] > 4 #3 (3D6) > 12[6,3,3] > 12 #4 (3D6) > 9[5,3,1] > 9 #5 (3D6) > 10[3,3,4] > 10

[メイン] GM : 準備がよろしければ教えて下さい

[メイン] 野原しんのすけ : 教えます

[メイン] 春原シュン(幼女) : 教えますよ!

[メイン] GM : では…出航ですわ~!!!

[メイン] 野原しんのすけ : 出航だホホ~~~~~イ!

[メイン] 春原シュン(幼女) : 出航です〜〜〜〜!!!

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : きんと冴えた空気が辺りを包み、枯れ木もどことなく楚々として立つ冬の青空。
あなた達は清々しく元旦の朝を迎えた。

[メイン] GM : 元旦といえばと、初詣に参じたあなた達であるが、長蛇の列を為した有名大社を目の当たりにしたか、そうでなくともそんな事は分かりきったこと…と辟易したか、今年は隣町にある小さな神社に赴く予定である。

[メイン] 野原しんのすけ : 「う~~~~さぶいですなぁ……」
そこそこ分厚い防寒具に身を包む5歳児の少年。
身を縮こませながら、ガタガタと震えていた。

[メイン] 野原しんのすけ : 鼻水も少し出ている。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あらしんちゃん、鼻が出ちゃってますよ?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ?」

[メイン] 野原しんのすけ : きょとんとした顔でシュンの方を向く、鼻水がぶらぶらする。

[メイン] 春原シュン(幼女) : しんのすけの隣に歩く長髪の少女。
ティッシュを持ちながら、しんのすけにチーンと!と、促しつつ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「チ~~~~ン!」

[メイン] 野原しんのすけ : シュンが持つティッシュにそのまま、鼻水を啜り落とすようにする。
全く遠慮なしに。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~、鼻のむずむずがスッキリしたゾ
 シュンちゃんは気が利きますな~」

[メイン] 野原しんのすけ : 偉そうに腕を組んで、うんうんと感心した様子で頷く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふ、よく出来ました!……って、いっぱい出てますねっ…!…?」
と、しんのすけの頭を撫でようとすれば、その出た量に目を張りながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「それほどでも~育ち盛りですから」

[メイン] 野原しんのすけ : 何故か誇らしげに、うへへと笑いながら頭を掻きながら照れてる。何故か。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「気が利きます……もぉ〜!!私はしんちゃんのお母さん……じゃなかった、お姉さんじゃないんですよ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………」

[メイン] 野原しんのすけ : 「どこが?」

[メイン] 野原しんのすけ : ジト目をシュンの方を見て、やれやれ……と肩を竦め、お手上げのポージング。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぷりぷりと頬を膨らませて怒る。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「な、なっ……!!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンはよく自分をおねいさんおねいさんって言うけど
 もっといっぱいご飯食べてボインになってから言った方が
 いいと思いますな」

[メイン] 野原しんのすけ : 「でもこのお年頃なら、背伸びしがちだから
 おねいさんぶるのも致し方なしですな、うんうん」
シュンの肩に手を置いて、勝手に理解者面する。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……………」

[メイン] 春原シュン(幼女) : わなわなと、しんのすけの言葉に体を震わせながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 置かれた手にキッ!と目を向けて、しんのすけに顔を見上げて。その震えた顔は。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「そんなことありませんっ!胸なんか、大きくても肩が凝るだけなんですから!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、変な方向で怒る。

[メイン] 野原しんのすけ : 「え?そうなの?女の人も苦労してるんですなぁ
 でもシュンちゃんが言っても説得力無しだゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「あ、それよりも、ホイ」
ゴソゴソとポッケから、使い捨てカイロを取り出し、シュンに手渡す。

[メイン] 春原シュン(幼女) : それもそのはず、シュンと呼ばれた少女は元々大人であった。
しんのすけの幼稚園の先生であるシュンは色々あって若返ってしまったため、たまたま出会ったしんのすけについて行っている。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そのため苗字は伝えず、シュンとだけ伝えており。
先生のシュンとはいとこ、としんのすけに教えたのだが。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ううぅぅ……!!ほ、本当のことを言えない……!
なんだかモヤモヤする……!!

[メイン] 春原シュン(幼女) : と頭を抱えていたところ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……へっ?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 取り出してきたカイロに、目を丸く。

[メイン] 野原しんのすけ : 「さっきオラのお鼻をかんでくれた時、手が冷たかったから
 これ、あげるゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「かあちゃんがオラに持たせてくれたけど、ケチンボだから
 一個しかくれなかったけど、でも別にオラは数の子だから
 寒さなんてヘッチャラだし、シュンちゃんが持った方が絶対いいゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……しんちゃん……」

[メイン] 野原しんのすけ : 別に何か裏があるというわけでもなく、素でそんなことを言う。
しんのすけは良くも悪くも何も考えてなく、その場その場で
自分のしたいことをしているような5歳児であった。

[メイン] 春原シュン(幼女) : まったくもう。本当は、鼻水引くくらい寒いって感じてるくせに。
……でも、そういうところが優しいんですね。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふ、じゃあ二人で一緒に使いましょう!
 そうすれば2人でポカポカですよ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!それは名案ですな~!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……あ、そうだ」
今思いついたような顔で。

[メイン] 野原しんのすけ : 「このこと!春原先生にも伝えてほしいなぁ~?って
 うへへ、春原先生のポイント稼ぎだゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : デレデレと、鼻の下を伸ばしながらそんなことを言う。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………そっちが目的だったんですかぁ〜〜?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : むう、とほっぺを膨らませつつも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「そうとも言う~~~」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「なっ、もおおおおぉー!!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 楽しそうにしながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぽかぽか、としんのすけを叩くも。
子どものような笑顔で。

[メイン] 野原しんのすけ : 「それにしても、とうちゃんもかあちゃんも中々根がケチ臭いゾ
 初詣するなら人の少ないこっちの方が良いって言ってたけど
 でも、こっちの道にはあったかいものも無いから、なんだか寂しいゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 叩いていた手を止めて、しんのすけの言葉にぐるりと見回してみる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「確かに寂れてるような気もしますが……
 あっ、そろそろじゃないですか?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 枯れ木が所々立っている遊歩道だからこそ、神社の形が良く見えて。

[メイン] GM : 新年早々に他愛もない会話を交わしながらも寒風に首を竦め、何の変哲もない住宅街を行くと、その神社は唐突にポツリと現れた。

[メイン] GM : 元々は朱色であった鳥居は既に色がくすんでいて、鮮やかさはない。
しかし今も地元民が細々と手入れしてくれているのだろう、大きなひび割れ等はなく、参道もしっかりと落ち葉が掃かれていて、まさしく地元の神社といった具合だ。

[メイン] GM : 参道を行けば古臭いながらも元旦という日の為か人の姿もあり、参道の右端を並んで歩く気の良さそうな老夫婦があなた達に軽く会釈し、すれ違って鳥居を出ていく。
彼らは既にお参りを終えたのだろう。
今のところ彼らで参拝客は丁度途切れたようで、神社の中にはあなた達だけになった。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~……ふぜーがありますなぁ」

[メイン] 野原しんのすけ : 辺りをゆっくりと見渡しながら、シュンと一緒に歩き
なんとなく思ったことを口にする。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぺこ、と頭を下げて老夫婦に挨拶を返しながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : しんのすけも老夫婦に、おっす!と手を挙げて挨拶を終え。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ですね〜、なんだかこちらの方がお参りしている感じがありますね
 向こうだと並んでしまうので、立っているだけで疲れちゃいます……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「確かに……じゃあとうちゃんとかあちゃんは、MVP……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : はー、と息を吐き、年寄りのように肩をトントンとしながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンちゃんそれ」
ジト目で見て。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おばちゃんみたいだゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……はっ……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「うっ、そ、それよりも!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 図星だったので、慌てて話を逸らしつつ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あそこでお参りするなら、何をお願いするんですか?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 汗をかきながら参道を歩きながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : 遠くに見えてくる神社を、目元の上に手を置き、見据えながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「ん~~~~~そうだなぁ……
 春原先生とおつきあいできますようにっていうのとー
 あとはあとは」

[メイン] 野原しんのすけ : 「とうちゃんもかあちゃんも、ひまわりもシロも
 みーんな元気で過ごせますようにってところですかな」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「まぁ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 感銘したように、ぱちんと両手を叩いて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふ、いいお願いですね!
 ご家族との健康を祈ってあげるなんて!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラがこーして神様にお願いしないと
 とうちゃんは足の臭さで、かあちゃんは三段腹で
 絶対に死にかけちゃうもんなぁ……」
うんうん、と深刻な表情で腕を組んで頷き。

[メイン] 野原しんのすけ : 「あ、それとシュンちゃんがボインなおねいさんに
 ちゃんとなれるようにって、それもお願いしとくゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 他の幼稚園の子はおもちゃや洋服を欲しがる子が多かったからなぁ。と、しみじみ思いながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あらら……お2人ともご愁傷さまです……
 ……って、ど、どういう意味ですかぁ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「まーまーまー
 それでシュンちゃんはどういうお願いをするの?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「私は将来……なれるんです!!
 理由は……え、えっとえっと……ほら!春原お姉さんを見れば分かるじゃないですか!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 子供じみた言い争を止められる。
これじゃどっちが子供か分からないが。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……私ですか? うーん……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「幼稚園の子たちみんなが幸せに健康になってくれればいいなぁ、って!
 もちろんしんちゃんも例外じゃありませんよ?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ふふっ、と笑いながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「立派なお願いですなぁ、うんうん
 みんなが幸せになれば、それはもう世界平和でもあるゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あとは……たまには誰かに甘えてみたいですねぇ……
 最近は一人の時間も取れませんから……」
はぁ……とため息を零しながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ?」
きょとんとした顔で、シュンを見ながら小首を傾げ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お悩み事ですかな?
 それだったら別に、オラに言ってくれてもいーのに」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えっ、ええと……!
 ……うーん……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……ちょっぴり恥ずかしいですから、参拝帰りでも……いいですかね?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!いいよ~~~!」
手を掲げながら、軽やかに即答。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 薄らと顔を赤くしながらも、元気な返事に、くすっ、と笑ってしまいつつ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「それじゃあ~、神社まで競争だゾ!ブ~~~~~~ン」

[メイン] 野原しんのすけ : 何がそれじゃあなのかは定かではないが
自由人なしんのすけは、両手を広げながら、タタタッ!と
境内へと走って行く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えええっ!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : いきなりの提案に目を丸くして。

[メイン] 春原シュン(幼女) : こ、これが子ども……!子どもとしての立場は新鮮だけど……!
でも、やっぱり大変ですっ!!

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ま、待ってくださぁ~い!
 走ったら危ないですよ~!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、しんのすけの後を追いかける。

[メイン] GM : さして広くない境内だ、乾燥のせいか歩くたびに微かに砂埃の舞う参道を行き、程なくして本堂へと至る。
目の前には端々に小さなヒビはあるもののしっかりとした作りの木造の本殿を、乾いた檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が覆っており、屋根先端には色褪せた垂直の千木が欠けずに立っていて、小さいながらも歴史と趣を感じる佇まいである。
そして目の前には賽銭箱と金色の本坪鈴、手持ちのところには白木が嵌った麻の鈴緒。
詣でるには十分の立派な正面口だ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「とーちゃく!」
着地。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「は、はぁっ、はぁっ……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 膝を抱えて、ぜえぜえと息を漏らしている。
同じ子どもなので体力は変わらないはずだが、しんのすけの元気さに圧倒されつつも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!シュンちゃんシュンちゃん見て見て~!
 大きな神社だゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 神社を指差し、オ~!と感心の声を漏らしながら見上げている。
特に息を切らした様子はない。体力バカである。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……ところで、参拝ってどうやるんだっけ?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふぅ……ふぅ……
 わっ、本当だ……おっきいですね~……」
同じく感心した様子で見上げつつ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あらっ!ふふ、しんちゃんは知らないんですか?
 それじゃあ私の方がお姉さんですね!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 意地悪そうにチロっと舌を出しながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「むむむ……!」
少しムッとした顔になり。

[メイン] 野原しんのすけ : 「や、やっぱりオラ!知ってるゾ!
 えーとえーと……確か、こうだゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : ムキになり、意地を張ってそのまま神社の方に走り。
鈴を鳴らす綱を握って。

[メイン] 野原しんのすけ : ジャラジャラジャラジャラ!!と、いきなり鳴らす。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おはよーございます!神様!
 オラ!野原しんのすけ!5歳!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あらあらあら……!?」
その豪快さに目を見張りながらも、ちょっと楽しいので見守っておきつつ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「好きなものはチョコビと、きれいなおねいさんです!
 今年もよろしくお願いもーす!!」

[メイン] 野原しんのすけ : そして、かあちゃんから渡された小銭を、ポイ!と
賽銭箱に入れ。

[メイン] 野原しんのすけ : パチり!と手を合わせ、南無南無。

[メイン] 野原しんのすけ : 心の中で、先程シュンに話した願い事を全て言い。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………どーだ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 振り向き、シュンに胸を張り、腰に手を当てながらエッヘン!と。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふふ、よくできました!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぱちぱちぱち!と手を叩きながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「いや~~~~それほどでも~~~~!」

[メイン] 野原しんのすけ : 普通に嬉しそうに照れながら、頭の後ろを掻く。

[メイン] 野原しんのすけ : 単純な生き物だった。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ちょっぴり違う所はありましたが……
 それでも、しんちゃんの元気そうな様子はしっかり神様に届いたと思いますよ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「わ~~~~い!それならOK牧場ですな!」
両手を掲げ、ぴょいんとジャンプしながら、シュンのところに戻ってくる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 戻ってきたしんちゃんの頭を、いつものクセで撫でようとするも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 身長が……足りない!

[メイン] 野原しんのすけ : 「?」

[メイン] 野原しんのすけ : 5cmくらい足りなかった。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あっ、え、えっと~……私流の参拝、お見せしますね!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 苦笑いで口の端がひん曲がりながらも。
ぴゅーっと小走りで歩いていき。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 神社の前に、ぴしりと姿勢を正して直立し。

[メイン] 春原シュン(幼女) : お辞儀を深く二回。
腰を曲げても痛くない……!と内心思いつつ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして起き上がり、ぱちぱち、と2回柏手。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして神様にお願いするために、手をしっかりと合わせて。
先ほどしんのすけに言ったお願いを心の中で繰り返して。

[メイン] 春原シュン(幼女) : また、深いお辞儀。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~~~~~~~~~~~……!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 後ろでぱちぱちぱち、と拍手している。

[メイン] 春原シュン(幼女) : よくある、二礼二拍手一礼だったが。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えへへへ、ありがとうございます……!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「たんびですな」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 何だか満更でもなく、しんのすけに照れて笑いながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「まぁ!難しい言葉を知っているんですね!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「えっへん!」

[メイン] 野原しんのすけ : また胸を張り、どや顔。

[メイン] GM : 家族の健康を願うもの、仕事での成功を願うもの、一年の礼を言う者…参拝の祈りというのはそれぞれにあるだろう。
あなた達も心の中で、或いは口に出して祈り、手を合わせ祈りを終えた。
あたりの木々が風に揺れるざわめきや、鳥のさえずりだけが届き、実に健やかな思いが胸を満たす。

[メイン] GM : …が、祈りを終えたと同時に急に突風が吹き、あなた達は反射的に瞼を閉じる。

[メイン] GM : 風がおさまり瞼を開ければ再び目の前には古ぼけた神社、使い込まれた鈴緒の下がった本坪鈴。
…そのはずが。

[メイン] GM : 瞼を開いたあなた達は思わず目を見開き、息を呑む。
咄嗟に後ずさりしたものも居たかもしれない。

[メイン] GM : 今しがた参拝していた古ぼけた神社、清々しい冬の青空が。
まぶたを閉じ、開けたその一瞬でガラリとその様相を変えていたのだ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!?」

[メイン] GM : 空は真っ暗で、しかし星の輝きや月の柔らかな光も見えず、ただ黒い天井に押しつぶされたかのような圧迫感を感じる。
目の前の古くくすんでいたはずの神社は、まるで造営されたばかりかのように凛として、其処にある。
まだホコリ一つない白木の張り巡らされた本殿に、瑞々しい檜皮葺の屋根、黒と金に塗られて佇む千木。
本坪鈴は艶めく金色で、鈴緒もまだなめらかな麻の感触を残している。
更に振り返るならば、砂埃を感じる…つまり直に地面だったはずの参道が、整然とした石畳で覆われている。
少し先に見える鳥居も、遠目に分かるほど色鮮やかな朱色だ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……えっ……!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 目を真ん丸にして、そこにある荘厳な神社を見る。

[メイン] 野原しんのすけ : 「どゆこと!?」

[メイン] GM : 突然起きた不可解な現象にSANc(0/1d2)

[メイン] 野原しんのすけ : 1d100<=60 SANc (1D100<=60) > 98 > 失敗

[メイン] 野原しんのすけ : 1d2 (1D2) > 1

[メイン] system : [ 野原しんのすけ ] SAN : 60 → 59

[メイン] 春原シュン(幼女) : 1d100<=45 SANc (1D100<=45) > 28 > 成功

[メイン] 野原しんのすけ : ぶるりと震える体、それは決して、寒さにやられたものではなく。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ごしごし、と瞼を擦って見ても。
その夢のような光景が変わることはなく。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「しんちゃん……こ、これって……一体……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「わ、分からないゾ……」
ごくりっ、と唾を飲み込みながら、眉を顰め。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ごくりと息を呑み、真正面の神社を目に見やる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………お、お~~~~~い!誰かいますかー!」
思い切って、神社の方に大きな声を出す。

[メイン] GM : しんのすけの声に応えるものはいませんね

[メイン] 春原シュン(幼女) : 真っ暗な空に映し出される神社は、重々しく。
それでいてどこか壮大な雰囲気を醸し出していて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………だ、誰もいない……?……いや、これは絶対!
 ドッキリか何かだゾ!……シュンちゃん!これは……
 そ、そういうことなんだゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : それはまるで自分に言い聞かせるようでもあって。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ドッキリ……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そう思いたい気持ちはある。
だって、目の前の景色がこうやって変化してしまったんだから。
……でも、意図も目的もわからない。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「しんちゃんの言う通り……ドッキリ……かもしれませんね
 ただ、驚かすだけなら、こんな事はしませんから……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……様子を見てみますか?
 それにあの神社とか、気になりますから」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぎゅっと、震える手を握るようにして。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……………」

[メイン] 野原しんのすけ : こくりと頷いて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……わかったゾ、でもオラから離れちゃダメだゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ……ちょっと、ここの一歩を踏み出すのは怖い。
でもここで立ち止まってしまったら、お姉さんとしての私の責任があるから……。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「はっ、はい……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : その言葉に、自分の手を見やって。
……そっか、今は……お姉さんじゃなくて。しんちゃんからしたら、同じ子どもなんだ。……なんだか、そう言ってくれるのは嬉しいな。

[メイン] 春原シュン(幼女) : こくりと頷いて、普段よりも近づきながら。

[メイン] 野原しんのすけ : しんのすけの心には不安の色が、確実にあったが。
しかしそれでも、かすかべ防衛隊の一人として
ここで怖気づいたままじゃダメだと、自分で自分を鼓舞し。

[メイン] 野原しんのすけ : まずは、目の前の神社について知ろうとして。

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=90 かすかべ防衛隊ファイヤー!(聞き耳) (1D100<=90) > 11 > スペシャル

[メイン] GM : どこからか微かに音が聞こえてくる。

[メイン]   : …チ………チチ………ぴゅいっ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………え?……今、何の音……?」

[メイン] GM : 音の出どころを探してキョロキョロとあたりを見回すと、賽銭箱の影に小さな黒い塊…もとい、小鳥のようなものを見つける。

[メイン] 野原しんのすけ : 「! シュンちゃんシュンちゃん!来て!
 小鳥がこんなところに……!」

[メイン] GM : ような、というのはその小さな生き物が、あまりにふわふわとして黒い羽毛で覆われてまるまるとしているので、微かにしか細い足やくちばしが見えない曖昧な存在だからだ。
ただ、聞こえてきた鳴き声や、なんとか拾える見た目の情報からするに、鳥の雛のような、小鳥のような、そのような生き物であるとは言えそうだ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えっ、本当ですか……!?」
としんのすけの方へと顔を向けて。

[メイン] 野原しんのすけ : 無害なのかどうかを確かめるべく、勇敢なのかそれとも考え無しなのか
小鳥へと手を、ゆっくりと伸ばしてみる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……小鳥さん……? わっ、しんちゃん……!突かれちゃいますよ……!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「だいじょーぶ!オラは……かすかべ防衛隊だから!」

[メイン] 黒い小鳥 : その黒い小鳥のようなものは、器用に…ちゃんと存在していたらしい小さな羽をばたつかせると、しんのすけの掌の上にストンと飛び乗る。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!」

[メイン] 野原しんのすけ : そのまま黒い小鳥を自分の肩まで移動させるように、誘導してみる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わわっ……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 警戒……してない?元気なしんちゃんのお陰なのかな。

[メイン] 黒い小鳥 : 「ぴゅい!」
誘導されるがままにしんのすけの肩の上に

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~~~!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンちゃんシュンちゃん!この子、良い子だゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わわわ……確かに、人懐っこいですね……」

[メイン] 野原しんのすけ : 先程まで怖がっていたというのに
すっかりと、ケロっと元気な様子で。

[メイン] 春原シュン(幼女) : その言葉にごくりと息を呑み。
そして、恐る恐るその小さな頭を撫でようと手を伸ばす。

[メイン] 野原しんのすけ : 「ほれほれ、お前はなんて言うんだ?
 ここに迷いこんじゃったのか?」
小鳥を指先で、お腹のあたりを摩り。

[メイン] 黒い小鳥 : 頭とお腹を撫でられてくすぐったそうにしながら
「ぴゅい!ぴゅい!」
と鳥居の方を見ながら鳴き声を上げる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ~~!ぴゅい太って言うらしいゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : そしてぴゅい太が見てる方の鳥居を見て、小首を傾げる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「あっち見て鳴いてるみたいだゾ?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふっ、可愛いです……!」
ぴゅいぴゅいと鳴く小鳥に、警戒心も薄れ。
すっかりと笑顔で向きながらも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あら……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、同じ方向を見やる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「もしかして、あそこがお家なのでしょうか……?」

[メイン] GM : <アイデア>を振ってください

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=70 アイデア (1D100<=70) > 9 > スペシャル

[メイン] GM : 鳥居とは人が暮らす世界と、神域とを隔てる所謂『門』であるという話を思い出す。
もしかしたらあの鳥居を抜ければ、元の世界に戻れるかもしれない。

[メイン] 野原しんのすけ : 「あ、そうだ!ぴゅい太、それにシュンちゃん!
 少し小腹空いてない?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あら……お腹、ですか?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ことん、と首を傾げれば。

[メイン] 野原しんのすけ : ごそごそとポッケを探って。

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=90 チョコビ (1D100<=90) > 12 > スペシャル

[メイン] 野原しんのすけ : 「ホイ!オラがおやつに取っておいたチョコビだゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ……くぅうっ!と、言われた通りに小腹が声を上げて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ひゃっ……!」

[メイン] 野原しんのすけ : 袋に入ったチョコビを開け、その中から一粒ずつ
シュンとぴゅい太に分けようとして。

[メイン] 野原しんのすけ : そして、チョコビをポッケから出そうとした時。
何か、パンフレットのようなものも、地面に落ちる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 思わず自分から出た腹の虫に、顔を真っ赤にしながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : そこには、神社に纏わる小難しい話が色々と載っており。
その中に、『鳥居』についても書かれてあった。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ハッと、しんのすけが落とした物に目が付いて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わっ……ちゃんと持ってたんですね!
 しんちゃん、偉いです~!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「え?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : パンフレットを読み、その小難しい話を読みながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……? えっ、って……?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「?」

[メイン] 野原しんのすけ : パンフレットについては、何も知らなさそうな顔をしている。

[メイン] 野原しんのすけ : というのも、かあちゃんに持っていくように言われるも
しぶしぶポッケに入れたまま、記憶から吹っ飛んだ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : もしかして……まぐれ?

[メイン] 春原シュン(幼女) : なんだか肩を落としながらも。
……ただ、その緩さがこの異常な場所への警戒感を薄くしてくれていて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふっ、もう……しんちゃんったら……」
と、微笑みつつも。上記のパンフレットについての"鳥居"を話して。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「もしかしたら……ぴゅん太ちゃんはあそこのことを言ってるのでしょうか?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「ぴゅい太お前……それをオラ達に教えてくれたのか!」

[メイン] ぴゅい太 : しんのすけが分けてくれたチョコビをついばんでいたが、2人の方を向き直り
「ぴゅい!」
と大きく鳴き声を上げる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~~!!ぴゅい太はえらいなぁ!
 じゃあチョコビもう一個あげる」
袋からガサガサと、チョコビをもう一個ぴゅい太にあげる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あはは、ぴゅい太もしんちゃんに負けず劣らず優しい子ですね!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : また、頭を撫でながらも。しんのすけからもらったチョコビをサクサク、と食べながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「いや~~~それほどでも~~~」
照れながら、うへへと笑い。
しんのすけも、ボリボリとチョコビを食べ。

[メイン] ぴゅい太 : 褒めてもらって嬉しそうにしながら、しんのすけがくれたチョコビをついばんでいた。

[メイン] 野原しんのすけ : 「よぉ~し!それじゃあぴゅい太を新しく!
 かすかべ防衛隊のメンバーとして迎え入れて!
 新生かすかべ防衛隊!出動だゾ~~!」

[メイン] 野原しんのすけ : 腕を掲げ、鳥居の方へ進んでいく。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「しゅ、出動〜〜〜っ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : おー、としんのすけに乗りつつも、なんだか楽しくなりながら。彼の後を追っていく。

[メイン] GM : とにかく鳥居まで戻るしかないと踵を返し、改めてそう長くない参道を見ると、石畳に漂うように、ゆらゆらと青色の炎が3つほど、中空で燃えているのに気づく。
火種など勿論ない。
風もないのに揺らめく炎は弱々しく、驚異を感じるでもないが。

[メイン] GM : ―――人魂?
誰しもそう思い至ってしまうだろう。
何もホラー映画のようにおどろおどろしいBGMがかかっているわけでもない、ただの炎のゆらめきのようだが、いつの間にか消えた木々や空のせいで音も無いこの場所では、流石に不気味と言わざるを得ない。
だが参道を外れればポッカリと暗闇が漂うのみ。
人魂の揺れる参道を行くしかない。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「ぴゅい太!?あれはなんだ!?」

[メイン] ぴゅい太 : 「ぴゅい!ぴゅい!」
その鳴き声は警戒を促すものではないように聞こえる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「! ふむふむふむ……」

[メイン] 野原しんのすけ : 腕を組んで、頷きながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「う、ぅぅうん……ぴゅい太ちゃんがそう言うなら……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「そーそ!ぴゅい太がそういうなら、きっと大丈夫だゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぽっかりと浮き続ける火の玉に目を向けながらも。
しんのすけの言葉、ぴゅい太がいてくれること。その二つに頷きながら。

[メイン] 野原しんのすけ : ぴゅい太のことを信頼し、そのまま参道を歩いていく。
ちらりと、青い炎を見ながら。

[メイン] GM : 元いた賽銭箱の前からほんの10歩ほどだろうか、一番手前の人魂の前まで到達してしまった。
見れば見るほど種も仕掛けもない、ただの炎が浮かんでいる。
―――それが一番不気味なわけだが。
意を決して目の前の炎と対峙してみると、一瞬炎の先が激しく揺れ、輝きを増した。

[メイン]   : 『……しい』

[メイン] 野原しんのすけ : 「……?」

[メイン] GM : ふと、声が聞こえてくる。
それは子供の声に思えた。
どこに子供が?不審に思ってあたりを見回しても、当然この場にはあなた達しか…先程出会った小鳥は置いておいて、あなた達しか居ない。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……えっ……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「今のって……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「誰か、いるんですか……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : きょろきょろと辺りを見回してみても人影一ついない。
でも、今の声はぴゅん太でもしんのすけでもないように思えて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……もしかして?」

[メイン] 野原しんのすけ : 青い炎の方を見てみる。

[メイン] GM : まさかと気づいて炎の方へと向き直ってみれば。

[メイン]   : 『…ほしい。……えて』

[メイン] GM : そうだ、その声はまごうことなく目の前の炎から発せられている。
同時に察してしまう。人の声を持つそれはやはり、間違いなく人魂なのだろう。
突如遭遇した怪奇現象にSANc(0/1d2)

[メイン] 野原しんのすけ : 1d100<=59 SANc (1D100<=59) > 36 > 成功

[メイン] 春原シュン(幼女) : 1d100<=45 SANc (1D100<=45) > 88 > 失敗

[メイン] 春原シュン(幼女) : 1d2 (1D2) > 2

[メイン] system : [ 春原シュン(幼女) ] SAN : 45 → 43

[メイン]   : 『だれか、そこにいるの?』

[メイン] GM : あどけない声が問いかけてくる。
人魂よろしくあなた達の存在は分かっても、姿が見えるわけではないのかもしれない。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………」

[メイン] 野原しんのすけ : 「うん、いるゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……っ!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 真剣に、そしていつものしんのすけのような口調で、炎へと語り掛ける。

[メイン] 春原シュン(幼女) : その声に驚き、びくっ!と体を震わせるも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「し、しんちゃん……?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「ダイジョブダイジョブ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 一歩前に出るようなしんのすけの後ろに隠れるように。

[メイン] 野原しんのすけ : シュンにフォローを入れながら。
肩に乗せたぴょい太を見せ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おっす!オラしんのすけ!呼びましたかな?」

[メイン] 野原しんのすけ : 青い炎へと、明るい調子で語り掛ける。

[メイン]   : 『そこにいるんだね、それならおしえて?』
『ぼく、うまれてからずっとびょうきで、しぬまでびょういんのそとにでたことがなかったんだ』

[メイン] 野原しんのすけ : 「………………!」

[メイン]   : 『ともだちって、いうんでしょう?いっしょにぼーるをなげたり、えをかいたり、あそんでくれるこ』
『ともだち…ほしかったなあ。ねぇ、ともだちって、どういうの?』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「………………!!!」

[メイン] 野原しんのすけ : ちらりと、シュンの方を見て
そして、ぴゅい太の方も見て。

[メイン] 野原しんのすけ : 「一緒にいて、楽しいって思えるのが、お友達だゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : これ、いや……この子って……もしかして……。

[メイン] 春原シュン(幼女) : しんのすけの目線に、こくり、と頷きながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「一緒にボールを投げたり、絵を描いたり、遊んだり
 チョコビを食べ合ったり、ケツだけ星人したり
 色んな楽しいことをできるのが……お友達だゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……キミは?お名前は?」

[メイン]   : 『ともだちって、そういうものなんだ…』
『ぼくのなまえは…ごめんね、わすれちゃった』

[メイン] 野原しんのすけ : 「………じゃあ、今決めよう!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンちゃん!何かいいアイデア!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : しんのすけと人魂とのやりとりに、ただ、ぽかんとしていたが。
呼びかけられたことで、ハッと我に返って。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「え、えっと……私ですか!?
 ……そう……ですね。人魂から……タマちゃん、とか?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~~~~~~~!!ぐっどせんすだゾ!」
感心したような顔で、ぱちぱちと拍手。

[メイン] 野原しんのすけ : 「じゃあ、キミのお名前はタマちゃんだゾ!」

[メイン]   : 『タマ…うん、わかった。ありがとう』

[メイン] 野原しんのすけ : 「ホイ、これ」

[メイン] 野原しんのすけ : ガサガサ、とチョコビの入った袋から一粒、チョコビを
青い炎へと差し出す。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お近づきの印だゾ!これでもう、オラ達は」

[メイン] 野原しんのすけ : 「お友達だゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 相手は……人じゃない人魂なのに。
こうして自分から話しかけて、友だちになろうとするなんて……

[メイン] 春原シュン(幼女) : ……いい子、ですね。

[メイン]   : 『…ありがとう。ぼくとともだちになってくれて』

[メイン]   : 『つぎにうまれてくるときには、ともだちと、いっぱいあそびたいな』

[メイン] 野原しんのすけ : 「………うん!待ってるゾ!」

[メイン] GM : しんのすけの言葉に満足したのか、炎がゆらゆらと左右に揺れる。
それはどこか、表情のない人魂が喜んでいるようにも見えた。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……ばいばい、またね」

[メイン]   : 『おかえしに、これ、あげる。ここにいるうちにひろったんだ。きれいだからもっていってね』

[メイン] GM : 人魂がそう言うと、中空に浮かぶその姿と同じように唐突に、ころりとビー玉ほどの大きさの珠があなた達の足元へと転がった。
手にとって見ると太陽の光を思わせる賑やかなオレンジ色で、曇りなく澄んでいるのに、不思議と向こう側が透けるでもない美しい珠で、気分が晴れやかで自然と前向きになれるような気がした。

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………!」
オレンジ色のビー玉を受け取り。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……うん!大切にするゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………あっ……」

[メイン]   : 『ありがとう、またね』

[メイン] GM : オレンジ色の珠を拾い上げたのを見届けると、人魂は再度左右に揺れ、礼の言葉を囁く。
次の瞬間、蝋燭の火が消えるように一瞬で、しかし春風が通り過ぎたように爽やかな空気が辺りを満たし、その炎は消えてしまった。

[メイン] 野原しんのすけ : 手を大きく振り、その青い炎を見送る。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………ちょっぴり、しんみりだゾ……」

[メイン] GM : <目星>を振ってください

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=90 かすかべ防衛隊ファイヤー! (1D100<=90) > 56 > 成功

[メイン] ぴゅい太 : ぴゅい太がチチチと細かく囀りながら、珠を興味深そうに見つめている。
近づけて見せてやれば、顔を寄せたりすり寄ったりと、何やら気に入った様子だ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ?……これが欲しいのか?ぴゅい太?」

[メイン] ぴゅい太 : 小さな羽をばたつかせながら
「ぴゅい!ぴゅい!」
と、しんのすけに同意するように鳴く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ふむふむ?と、しんのすけとぴゅい太へと目を向けて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~!じゃあ、ホイ!
 オラのお友達から貰ったものだから、大事にするんだゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : ぴゅい太に、オレンジ色のビー玉をあげる。

[メイン] ぴゅい太 : しんのすけから渡された珠を器用に抱え
「ぴゅい!」
と、元気にひと鳴き。

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~!お前すっごく器用だな~!」
感心したようにして、頷き。
元気そうな姿に、しんのすけもその元気さが伝わり、楽しそうにする。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……シュンちゃん!」
そして、シュンの方に振り向いて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わあっ……!きっと喜んでるんですね!」
と、ぱちぱち!と、ぴゅい太に拍手をしながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラ、"あの子達"にも、ご挨拶しに行きたいゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……!」

[メイン] 野原しんのすけ : そうして、残す浮かぶ、二つの青い炎を真っ直ぐを見やり。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……寄り道しても……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : その問いに、迷うことなくニコッと笑って。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「もちろん!です!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「!!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それに……私も、あの子たちとお話してみたい……ですから」

[メイン] 野原しんのすけ : 「わっほほ~~~~い!!ありがとうだゾ!
 さっすが!かすかべ防衛隊のメンバー!シュンちゃんだゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 人魂に驚いたということもあるかもしれない。
だけど、あの子たちも……人。怖がっていたら、あの子たちに失礼だから。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふっ、お姉さんですから!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……うん!きっと、"あの子達"も、喜ぶと思うゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「おねいさんじゃないけど」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 少し自慢げに今は薄い胸を張りながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : ぽつりとそう呟き。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「むぅううう~~!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ほっぺをまた膨らませ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「まーまーまーまー」
シュンのお口にチョコビをまた一つ突っ込み。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「んむぅっ……さくさく……
 ふぉ、ふぉもかく!それじゃあ……行ってみましょう!しんちゃん!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~!」
拳を掲げ、進む。

[メイン] 春原シュン(幼女) : とてとてと、その後を追いかけていく。

[メイン] GM : 立て続けに起こる不思議な現象に、段々と慣れてきた心地で歩みを進めるあなた達。
すると、参道の傍らに、この空間が暗くなる前には気づかなかった立て看板のようなものがあることに気づいた。
近づいてみるが、造営されたばかりのように見違えた本殿と違い、こちらの立て看板は随分と埃っぽく、字が掠れていて、完全に読み解くことは出来ない。

[メイン] GM : …更に足を止め、その看板をよく見ていると、ある事に気づいてしまった。
その看板はなにも埃でくすんで字が見えにくいのではない。
ぼんやりと透けているのだ。
その存在自体が希薄だとでもいうかのように、確かにそこに見えているのに、薄い。
触れてみようとするならば、やはり其処にはなにもないかのように手は空を切ってしまうだろう。
ありえない目の前の光景にSANc(0/1d2)

[メイン] 野原しんのすけ : 1d100<=59 SANc (1D100<=59) > 4 > 成功

[メイン] 春原シュン(幼女) : 1d100<=43 SANc (1D100<=43) > 85 > 失敗

[メイン] 春原シュン(幼女) : 1d2 (1D2) > 2

[メイン] system : [ 春原シュン(幼女) ] SAN : 43 → 41

[メイン] 野原しんのすけ : 「……?看板みたいだゾ?」
見上げて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!? す、透けてるゾ!?……おそろしや……」

[メイン] GM : <アイデア>と<目星>を振れますね

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=70 アイデア (1D100<=70) > 32 > 成功

[メイン] 春原シュン(幼女) : CCB<=80 目星 (1D100<=80) > 6 > スペシャル

[メイン] GM : この立て看板は神社の由来や歴史を示した由緒看板と分かる。

[メイン] GM : 目を凝らしてみると、跡切れ跡切れではあるがなんとか読み解ける箇所もある。
それによると、この神社の由来はこうだ。

[メイン] GM : 『…年、……村を何日も続く大雨が襲った。
田畑は水没し、川は氾濫し、村ごと死に絶えてしまうのではないかという未曾有の飢饉が起きた。
村中のもので…の加護を授からんと一心に祈って十日が経った折、一条の光の如く…が山中より飛び立ち、東の空へと駆けた。
すると瞬く間に空は晴れ上がり、水が引いていき、…村は大災害から救われたのである。
これを持って村人たちは山中より現れた…を神の御使いであったと悟り、…神社を造営して熱心に信心した。
特に鳥居は当時から大変立派に造られ、本殿までの参道、神が通る真ん中の正中は鳥居から見ると美しい一直線であり、…村の象徴として大切にされた。』

[メイン] 野原しんのすけ : 「ふむふむ……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふむふむ……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「この神社は、昔の村に起きた大雨を祓った神様を祀ってるみたいですね
 特に、その神様が通る道の真ん中が、綺麗だって言われているみたいです」

[メイン] 野原しんのすけ : 「お~~~~!!じゃあすっごい神様がいたんですなぁ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 指を一本立てて、いつもの先生のように説明をしつつ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「そんな神様なら、オラもっときちんとご挨拶したかったゾ……」

[メイン] 野原しんのすけ : 小難しいことが書かれており、5歳児にはイマイチよく分からなかったが。
シュンの説明のおかげで、ようやく書いてあった内容が分かったしんのすけ。

[メイン] 野原しんのすけ : そして、少しガッカリとした様子で、肩を落とす。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふ、でもしんちゃんは元気ありましたから。
 きっと神様も、覚えてくれてますよ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 落とした肩に手を伸ばしながら(ちょっと背伸び)。

[メイン] 野原しんのすけ : 「そうだといいなぁ……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンちゃんのことは、ちゃんと覚えていてくれてるかも
 しれないですなぁ、だってこんなにも優しいし
 おっぱい無いけど」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えへへへ……そうですかね……って!
 もぉお~!最後のは余計ですっ!!そう言う所はデリケートなんですよ!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 途中まで照れていたものの、またふくれっ面になりながらも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「と、とにかく!です!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして、とたた、と歩いていきながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あの子を待たせちゃったら可哀想ですから!」
と、ぷかぷかと浮いている人魂へと歩いて行って。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!それはそうだゾ~!」

[メイン] 野原しんのすけ : てくてくとシュンの後に着いていく。

[メイン] GM : それからまた数歩歩むと、次の人魂が目の前に揺れている。
既に一つ目の人魂で声を聞いているあなた達だ、当然よほどの脳天気でなければ身構えているだろう。
ふわふわと漂う人魂に対峙すると、やはり微かに声が聞こえてくる。

[メイン]   : 『……に。………ないの?』

[メイン] GM : 今度は先程よりも落ち着いた声音、若い女性の声だろうか。
子供の人魂と同じように、やがてあなた達の存在に気づいた人魂は漂うのをやめてあなた達の目の前にふわりと浮くと、問いかけてくる。

[メイン] 野原しんのすけ : よほどの能天気なので身構えてない。

[メイン]   : 『誰か居るの?居るなら教えて欲しい』

[メイン] 野原しんのすけ : ! きれいなおねいさんな声だゾ!

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……! ……ええ、こんにちは
 私はここにいますよ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : また声がしたことに驚きながらも。
すぐさまにこりと、その人魂に笑いかけて。

[メイン] 野原しんのすけ : シュンの後ろで、キリッ!と決めた顔で顔を出してる。

[メイン]   : 『居るのね。それなら教えて』

[メイン]   : 『私には夢があったの。科学によってこの世の様々な事象を紐解き、解明するという…研究者になる夢が』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「研究者…………ですか……!?」

[メイン]   : 『ええ。だけど両親も、周りも、現実的じゃないって。女の子は事務とか接客とか…女性ならではの力を生かせる仕事をしなさいって。言われるままに事務員になって、それなりに大成したし、上手く生きてきたと思う』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………あ……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : しゅん、とその言葉に眉が下がっていきながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………」

[メイン]   : 『でもね、ずっと忘れられないの。燻っているの、私の果たせなかった夢が』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………あなたの、夢……」

[メイン]   : 『…夢って何。遠い夢は、目指しちゃいけないの?』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………」

[メイン] 春原シュン(幼女) : その話は、身を包まれるようであった。
女として、そして仕事を務めているシュンにとって決して他人事とは思えないような話であって。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……夢は、”成長したらなりたいもの”、だと思ってます」

[メイン] 野原しんのすけ : 「………!」

[メイン] 野原しんのすけ : シュンの方を見て。少し目を丸くして、話に聞き入る。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「私には、保育園の先生になりたいって夢があるんです」

[メイン] 野原しんのすけ : 女性が抱える悩み、というのはしんのすけにとっては
あまり身近ではなかった。しかし、この女性研究者の抱える悩みというのは
しんのすけにとっても、モヤモヤするもので……
でも、言葉にできなかったところを、シュンが口にしてくれて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「でも、夢っていうものは……楽しいだけじゃない。
 道中も苦しくて辛くて、たどり着いても苦しいことばっかり」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「えっちな子どもに絡まれるとか!やんちゃな子どもに絡まれるとか!
 腰が辛い、肩が辛い、そういう体の痛みだってあるんです!……じゃなくて、あると思います……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : はぁ、と溜め息付きながらも、人魂に目を向けて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それでも、”なりたい”ものなんです」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「きっと、あなたも……そう思ってたからこそ、未練があるんですよね。
 ……なりたいっていう気持ち、わかりますよ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして、手を伸ばす。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 燃えるように浮かぶ人魂に翳すように触れて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして、人魂を抱きしめるようにして。

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 目元をゴシゴシと擦り。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……春原先生……?」
その後ろ姿がまるで、大人の、きれいな、春原先生のように
一瞬だけ見えたため、驚いたようにしながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……お疲れ様でした。
 子どもの私が言うことじゃないけど……その。
 ……研究者の夢は、また……目指していいものだと思います」

[メイン] 野原しんのすけ : 瞬きをすれば、それは自分と背のあまり変わらないシュンに戻り。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「だって、夢は……あなただけのもの、なんですから」

[メイン]   : 『なりたいもの…そしてそれは私だけのもの…』
『そう…夢って、そういうものよね』

[メイン]   : 『心が晴れた気がする。次に生まれてくる時には、自分の夢を胸を張って貫ける人間になりたい』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「はいっ……!その時は私もぜひ、応援させてください!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : にこっ、と微笑みかけながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……オ、オラも!応援するゾ!!」
後ろで、人魂に手を振って。

[メイン]   : 『お話してくれてありがとう。お礼にこれを持っていって』

[メイン] GM : 人魂がそう言うと、中空に浮かぶその姿と同じように唐突に、ころりとビー玉ほどの大きさの珠がシュンの掌にポトリと落ちる。
見ると澄んだ湖を思わせる涼やかな水色で、曇りなく澄んでいるのに、不思議と向こう側が透けるでもない美しい珠で、頭が冴え、様々なことに興味を持てるような気がした。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わぁっ……!?
 ふふっ、見てくださいしんちゃん!こっちも綺麗ですよ!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オ!……お~~~~~!!本当だ!キラキラしてるゾ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : きらきらと光る石をしんのすけ、そしてぴゅん太に見せながら。

[メイン] 野原しんのすけ : シュンの方へと、てくてくと歩き、覗き込むようにして。

[メイン]   : 『さようなら。あなたは夢を叶えてね』

[メイン] GM : 水色の珠を受け取ったのを見届けると、人魂は再度左右に揺れ、礼の言葉を囁く。
次の瞬間、蝋燭の火が消えるように一瞬で、しかし春風が通り過ぎたように爽やかな空気が辺りを満たし、その炎は消えてしまった。

[メイン] 野原しんのすけ : 「! ……あ!おねいさん!そういえばお茶でも……ああ……!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 消えてしまった。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「はい!お元気で……!
 ……夢は……叶っちゃってますけどね」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 後半は、ぼそっとつぶやくように。

[メイン] ぴゅい太 : 「ぴゅい!ぴゅい!」
シュンが見せる水色の珠を興味深げに見つめている。

[メイン] 野原しんのすけ : ガーン、としていたところに、ぴゅい太の鳴き声が聞こえ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……オ?ぴゅい太、今度はシュンちゃんのビー玉も欲しいのか?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「まぁっ!ぴゅい太ちゃんってば、欲張りさんですね!」

[メイン] ぴゅい太 : 先ほどしんのすけから受け取ったオレンジの珠を落とさないようにしながら羽をばたつかせて欲しいとアピール。

[メイン] 春原シュン(幼女) : とはいえ、その様子を微笑ましそうに。
肩まで珠を持って言って。

[メイン] 春原シュン(幼女) : わっ、かわいい……!!!

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それじゃあ、チャレンジしてみますか?
 ……はい、どうぞ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、手のひらに転がして見せる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「全くも~、よくばりばりさんですなぁ」
腕を組み、やれやれ、と言いたげな顔をしながら、見守る。

[メイン] ぴゅい太 : しんのすけの肩からぴょんっと跳び上がり、シュンの掌の上にその軽い身体を乗せて、小さなくちばしで水色の珠を持ち上げてみせる。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おお~~~~~~~~……!?意外にも力持ち!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「わぁああ~~!かわいいですっ!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぱちぱち!と、感極まったのか拍手をしながらも。

[メイン] ぴゅい太 : 2人の喝采を浴びて得意げにしながらまたしんのすけの肩へと戻っていく。

[メイン] 野原しんのすけ : 「よしよし、それじゃあ……3人目にも!ご挨拶しに行こう!」

[メイン] 野原しんのすけ : 自分の肩に乗っかったぴゅい太を見届けた後
シュンの方を向いて、そう提案する。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「はい……!三人目の方は、一体どんな方なのでしょう……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : この場所への恐怖心も消えて、少し楽しくなりながら。
しんのすけの腕を引っ張りながら、向かおうとする。

[メイン] 野原しんのすけ : 同じくしんのすけも、こうして人助けできることに
誇らしさを感じながら、3人で一緒に、最後の人魂の方へと
シュンに引っ張られ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おっとっと~!?はしゃぎ過ぎたら転んじゃうゾ~!?」
そのまま、向かっていく。

[メイン] GM : 二人目の人魂が姿を消し、柔らかな空気感に包まれる中、また足を進め始めると参道の傍ら…先程看板があったのとは反対側に、一冊の冊子が開かれたまま落ちているのに気づく。
近づいてみると装丁はしっかりしているものの、綴紐で括られたそれはとても古いものであり、古文書と言って差し支えないのではないかと感じるだろう。
こちらもまた、存在が希薄となっているのかその姿は薄く透けていて、この神社の歴史について書かれているらしいことは分かるが、あまり詳しく読むことは出来ない。

[メイン] GM : <アイデア>と<目星>を振れますね

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=70 アイデア (1D100<=70) > 33 > 成功

[メイン] 春原シュン(幼女) : CCB<=80 目星 (1D100<=80) > 41 > 成功

[メイン] GM : 後の世になってから作られたであろう由緒看板や、古文書の形貌が薄く、本殿や鳥居が造営されたばかりのように立派で美しくはっきりしているのが気にかかる。
もしもこの空間を作った存在が居るとすれば、由緒看板など後の世のものよりも、神社が造営された当時に近い時代の『なにか』なのかもしれない。

[メイン] GM : 薄くしか見ることのかなわない古文書であるが、その中でもなんとか読み解ける箇所もある。それによると、かつてこの神社には以下のような儀式が存在していたらしい。

[メイン] GM : 『…村の大災害を救った神に感謝を伝える儀式として、一年に一度例祭を執り行った。
例祭ではその年の作物を捧げ、歌と舞を捧げて神社を守り立てた。
ある年、再び大雨が続き災害を懸念した巫覡の家の者が発案し、神に嫁御を捧げることとなる。
とはいえこれは儀式的なものであり、巫覡の家のいっとう美しい娘が白無垢を着て祝詞を捧げるというものであった。
この儀式が功を奏したか、はたまた天の気まぐれか大雨は止み、更にこの年はいつにないほどの豊作となったという。』

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふむふむ……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……う、羨ましいゾ!!!」

[メイン] 野原しんのすけ : シュンが読んでいる古文書を横から覗き見て、そう叫ぶ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「いっとううつくしいむすめ……どんなおねいさんなんだろう……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「そんな儀式が昔から続いていたんですね……
 って、えぇええええ~~!?」
でも、今と私たちが知っているじんじゃがおなじなら、確か……

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「そ、そこなんですかっ!?」

[メイン] 野原しんのすけ : うへへへ、と鼻の下を伸ばしながら、妄想してた。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「もぉ~!そんな事ばっかり考えてると、お姉さんに嫌われちゃいますよ?
 それに、私とかもいるんですから!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「!?!?!?!?!?お、おねいさんに嫌われるのは嫌だゾ~~!!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「シュンちゃんは、別にそーゆー対象じゃないので、ご心配なく」
手を振りながら。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「むぅうううう~~~~!!!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぽかぽか!と、子どものようにしんのすけを叩きながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : げん
こつ

[メイン] 野原しんのすけ : しんのすけの頭にたんこぶができながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「ほ、ほら、お次行きましょう~……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「はっ……ご、ごめんなさい!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 思わず頭が腫れており、あわわ…と口を抑えながらも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : こくりと頷き、しんのすけと一緒に3つ目の人魂まで。

[メイン] GM : それからまた数歩歩むと、もうすぐ鳥居というところでまた人魂が目の前に揺れている。
二回続けて声を聞いたあなた達にとってはもはやセオリーというものである。
自然と耳を凝らしながら漂う人魂に対峙すると、微かに声が聞こえてきた。

[メイン]   : 『……ろう。………か?』

[メイン] GM : 今度は少々しわがれた低い声が聞こえる。初老の男性といったところだろうか。
今までの二人の人魂と同じように、やがてあなた達の存在に気づいた人魂は漂うのをやめてあなた達の目の前にふわりと浮くと、問いかけてくる。

[メイン]   : 『誰か居るのか?居るならば教えてくれないか』

[メイン] 野原しんのすけ : 「おっす!いるゾ!」
手を挙げながら、人魂をじっと見つめ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ええ、こんにちは!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぺこりと人魂に頭を下げながら。

[メイン]   : 『居るのか。それならば教えてくれ』

[メイン]   : 『儂は戦争に行ったんだ。戦争の悲惨さは語る必要もないじゃろう。儂とてどれほど辛かったことか』

[メイン]   : 『だが、儂には妻と子が居た。その存在だけが希望だった。そのためなら何だって出来たんだ、努力して努力して上り詰め、家族皆で幸せに暮らすのだと生き足掻いて帰還した』

[メイン]   : 『…すると、どうだ。家があったはずの場所は焼け野原になっておった。妻も子も…亡くなったと…偶々会えた近所のものから聞いた』

[メイン]   : 『妻と子と、共に生きることだけを望んで努めてきたんだ。なのに儂だけ生き残ってどうする?何のために粉骨砕身努力して生き延びて…死が寄り添うその瞬間まで一人で』

[メイン]   : 『なあ、努力とは何だったのだろう。努力は報われるべきものではなかったのか?』

[メイン] 野原しんのすけ : 「………………」
拳をきゅっと握り締め、老人の話を真剣に聞き終え。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………っ……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : その言葉に、ぐっと唇を固くする。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………オラ、アクション仮面が好きで、将来の夢も
 アクション仮面になることだけど
 でも……ヒーローしたくても、助けられないようなものがあったら
 ………オラ………」

[メイン] 野原しんのすけ : 少し俯き、拳をさらに、ギュッと固く握り締める。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……………努力は、報われるべきだとオラは、思うゾ!だから……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………!」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……誰も行きたくもないような戦争に、ちゃんと兵隊さんとして
 参加して……命が危ない目に遭っても、それでも頑張って
 生き延びて……戦って……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……たしかに、お爺ちゃんは……家族を守れなかったかもしれないゾ
 でも……それでも、守れたものはきっと、あるはず
 もしかしたら、オラがその一人なのかもしれない、だから」

[メイン] 野原しんのすけ : ぺこりっ、と頭を下げ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「ありがとうございました!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「しんちゃん……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ……子どもの成長って、ほんと……早い。すぐ私たちを追い越しちゃう。
私たちを守ってくれたからお礼をする、なんて……子どもが出来る事じゃないから。

[メイン] 野原しんのすけ : 平和とは、誰かの犠牲の上で成り立っている。
つまるところ、この老兵の命によって長らえた命は、確実に存在する。
"努力"は、自分の望む形で報われることはないかもしれない。
しかし─────その行動全てが、無駄に終わるだなんてことは、決してない。

[メイン] 野原しんのすけ : だからこそしんのすけは、敬意を持って老兵に感謝を伝えた。
今の自分達がいるのは、この老兵のおかげであると言っても過言では、無いのだから。
きっと、この老兵にとってはちっぽけな報われ方かもしれない。
それでも─────しんのすけは、しっかりと伝える。

[メイン] 野原しんのすけ : "ありがとう"と。

[メイン] 野原しんのすけ : もちろんしんのすけは、ここまで深く考えていないのかもしれない。
直感で、自分がそうしたいからそうしたに過ぎないかもしれない。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……きっと、とても苦しい経験だったんですね
 ……戦争の後に生まれた私にはわからない……こと、です」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 重々しくも、口を開いて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それでも、です!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……あなたがしてくれた努力は、私たちの未来に繋がってくれたんです
 保育園って、知ってますか?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぎゅっと拳を握って、人魂へと語り掛ける。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「保育園は、子どもたちの笑顔がいっぱい見れる素敵な所なんです
 ……でも、戦争中は……子どもの笑顔すら見れないことがある、って……本で読んだことがあります」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……だからこそ、私の素敵な居場所、保育園。
そこがあるのは……あなたが努力してくれたおかげだって、思います」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あなたがしてくれた努力は……きっと!
 誰かのために、なってるんですっ……!!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そう、胸に手を当てて、人魂へと語りかえる。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして────一礼。
しんのすけと共に頭を下げながら。

[メイン]   : 「そうか…」
2人の言葉にしわがれた低い声が少しだけ柔らかくなる。

[メイン]   : 『ああ、努力とはそういうものだったか…』
『儂がやった努力も決して無駄ではなかった…』

[メイン]   : 『話が出来てよかった。少しだけ寄り添ってもらえたような…一人ぼっちではないような暖かな気持ちになったよ』

[メイン]   : 『礼にこれを持っていくと良い』

[メイン] GM : 人魂がそう言うと、中空に浮かぶその姿と同じように唐突に、ころりとビー玉ほどの大きさの珠があなた達の足元へと転がった。
手にとって見ると空にゆうゆうと浮かぶ雲を思わせる混じりけのない白色で、曇りなく澄んでいるのに、不思議と向こう側が透けるでもない美しい珠で、体が軽くなり、いくらでも挑戦できるような力強さを感じた。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!」

[メイン] 野原しんのすけ : 白色のビー玉を拾い、そして強く握り。

[メイン] 野原しんのすけ : 強く、眼前の青い炎を見て。

[メイン] 野原しんのすけ : 無限で、ビシッ!と、敬礼を。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………ありがとう、ございました」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そんな後姿にぴしり、と敬礼を返しながら。

[メイン]   : 『お前さんたち、感謝するぞ』
人魂には2人の姿は見えていないが、それを見届けるように再度左右に揺れ、礼の言葉を囁く。

[メイン] GM : 次の瞬間、蝋燭の火が消えるように一瞬で、しかし春風が通り過ぎたように爽やかな空気が辺りを満たし、その炎は消えてしまった。

[メイン] 野原しんのすけ : 最後の最後まで、消える一瞬も。
そして、その後も敬礼を取り続け。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………………………なんだか、やるせないゾ」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……はい」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラ、ああ言ったけど……もしも、とうちゃんにかあちゃん
 ひまわりにシロがいなくなっちゃったら………」

[メイン] 野原しんのすけ : 眉をハの字にし、しょぼくれたようにし。

[メイン] ぴゅい太 : 「…ぴゅい」
しんのすけの頬に小さな身体をこすりつける。

[メイン] 野原しんのすけ : 「わ……!……ぴゅい太、慰めてくれるのか?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : それに、私たちが語り掛けたといっても、あの人たちは……亡くなってしまった後。未練はないとは言っても、もう終わったもので……

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……わっ、ぴゅい太ちゃん……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……………」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……そうですね。ぴゅい太ちゃんの言う通りかもしれません
 私たちがちゃんと、この後も生きてるんだぞって見せること……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それがあの人たちへの、お参りなのかもしれません……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……………」

[メイン] 野原しんのすけ : こくりと、黙って頷き。

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして、しんのすけの手をぎゅっと掴んで。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……オラ、もっともっと、強くなるゾ」

[メイン] ぴゅい太 : シュンに同意するようにひと鳴き。

[メイン] 野原しんのすけ : ぴゅい太とシュンの温もりを感じながら、空を見上げ。

[メイン] 野原しんのすけ : しばし、そのまま時を過ごし……。
「……ぴゅい太、このビー玉はお爺ちゃんの誇りだゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : ぴゅい太に、白い玉を渡そうとし。

[メイン] 野原しんのすけ : 「落としちゃ、ダメだゾ!」

[メイン] ぴゅい太 : 「ぴゅい!」
しんのすけの言葉に空いてる方の羽を上に掲げて

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……いい子です!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぴゅい太の頭を撫でながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 同意するように、頷き。

[メイン] ぴゅい太 : 撫でられてくすぐったそうにしながらも受け取った珠を落とさないようにしっかりと掴んでいた。

[メイン] 野原しんのすけ : そしてかすかべ防衛隊は─────鳥居へと、進んでいく。

[メイン] 野原しんのすけ : 色んな人と出会ったこの場所とはもうじき……お別れだ。

[メイン] GM : 3つの人魂の声を聞き、参道の見た目は変わらないが、どこか柔らかな空気で満たされたような、暖かな気配がする。
賽銭箱の前を離れたときよりもずっと足取りは軽く、視界がクリアになった。

[メイン] GM : いざ目の前の鳥居をくぐろうと足取りを進め始めると、共に連れ立っていたぴゅい太が、チチチ!と一際大きな声で囀った。
あなた達が驚いてそちらに目を向け、一瞬目を離した矢先。
すっと一陣の風が吹いて、鳥居の下で渦巻く。
風はゆるりとその場を回ると、其処で留まり、あなた達の視線は自然と鳥居へと戻る。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!? ぴ、ぴゅい太!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……えっ、ええっ……!?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ぴゅい太ちゃん……!?」

[メイン] GM : すると、あなた達が見つめるその場所に、一人の女性の姿が現れた。

[メイン] 女性 : 長い黒髪は絹糸のごとく、薄い唇は桜色、足先、指先まで揃えた佇まいは静々としてしとやか。
街中に居れば誰しもが振り返りそうな、見目麗しい美女だ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「!!!!!!!! き、きれいな……おねいさん……!!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……えっ……!」

[メイン] 野原しんのすけ : おぉぉぉぉ~~~~~~~~……!!と声を上げ、目をキラキラとさせ
鼻の下を伸ばしながら、現れた女性を見上げる。

[メイン] 女性 : 「皆さん、人魂たちのお話を聞いてくださってありがとうございました」
ぺこりと2人に丁寧にお辞儀をする。

[メイン] 春原シュン(幼女) : その言葉に、ハッと。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「も、もしかしてあなた……ぴゅい太ちゃん!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「いえいえいえとんでもございません!
 ……それよりもおねいさん、これからお茶でも~」

[メイン] 女性 : 「ぴゅい太…とは?」

[メイン] 野原しんのすけ : すっかりデレデレな様子のしんのすけ。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あっ、えっと……さっき、一緒にいた小鳥ちゃんなんですけど……」

[メイン] 女性 : 「ごめんなさい。私はここから離れることはできないの」
申し訳なさそうにしんのすけへとそう告げる。

[メイン] 野原しんのすけ : ガ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン。

[メイン] 野原しんのすけ : orz

[メイン] 野原しんのすけ : フラれてショックを受けるしんのすけ。

[メイン] 女性 : 「小鳥?ここに居るんですか?私には見えないし、さえずりも聞こえません…人魂よりも小さな存在なのかもしれませんね」

[メイン] 野原しんのすけ : 「う、うぅぅぅ……じ、じゃあじゃあ……おねいさんは……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あははは……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「せめて、お名前だけでも……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : フラれたしんのすけの背中を撫でて慰めるように。

[メイン] 女性 : 「私ですか?私の名前は茅(かや)と申します」

[メイン] GM : <目星>を振れますね

[メイン] 野原しんのすけ : 「茅おねいさん……うん、しっかりと覚えたゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : ccb<=90 かすかべ防衛隊ファイヤー! (1D100<=90) > 8 > スペシャル

[メイン] GM : 凛として美しい女性であるが、何故か足元だけ黒い靄がかかったように曖昧に暈けている。所謂幽霊という、物のようにも思うが、禍々しい気配は感じられない。

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………!!……幽霊みたい……あれ?……そーいえば……」

[メイン] 野原しんのすけ : シュンの肩を突っつき。

[メイン] 野原しんのすけ : 「さっき見つけた古い本、ある?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あ、はい!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、本をポケットから引っ張り出して。
ぱらぱらと、しんのすけとめくっていく。

[メイン] 野原しんのすけ : 「ありがとう!……ふむふむふむ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……茅おねいさん!もしかして、ここに書かれているのって……?」

[メイン] 野原しんのすけ : 古文書の中身を、茅にも見せるようにする。
神様の嫁となった、女性の話。

[メイン] : 2人が持つ古文書をしげしげと眺めたあと、こくりと頷き

[メイン] : 「はい。仰る通り私は巫覡の家系の者であり、代々この神社を守ってきました」

[メイン] : 「そして嫁入りの儀式…私はその時お嫁さんの役をやりました」

[メイン] 野原しんのすけ : 「………!……おねいさんは、でも……寂しくなかったの?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「ここにいるってことは……家族と、お友達と
 もう……ずっと会えてないんだよね?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「…………」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それに、私たちのような人を呼んで巫女の仕事をずっと……してるんですか?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 眉が下がりながらも、彼女に目を向けて。

[メイン] : 「寂しいのは…はい。仰る通りです」
「私は地縛霊のようなものかもしれません。生前この神社のことをとても好いておりましたので…」

[メイン] : 「あなた達がここを訪れた理由は私にはわかりません。しかし」

[メイン] : 「ここは現代の人々にはほとんど忘れ去られてしまっている小さな神社ですので…神様はもう消滅してしまったのでしょう、お姿を見ることはかないません」

[メイン] : 「それでも、僅かな残滓として残る神威に縋り、先程の人魂のような未練が留まってしまうのです」

[メイン] : 「あなた達は私では癒やすことができなかった彼らの魂を癒やしてあげることができた、きっとそのために呼ばれたのでしょう」

[メイン] : 「神様に代わって私から感謝を申し上げます。ありがとうございました」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………」
茅おねいさんの話を真剣な表情で聞きながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………茅おねいさんは?」

[メイン] 野原しんのすけ : じっと見つめて。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……無いの?」

[メイン] : 「無い…とは?」
キョトンとしながらもしんのすけの顔を見据えて

[メイン] 野原しんのすけ : 「……未練、だゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラ、ここで色んな人と出会ったゾ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラと同い年の子に、夢を追いかけてたおねいさんに
 家族のために頑張って戦ってきたお爺ちゃんに……」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……みんな、何かモヤモヤするものを持ってた
 ここって……おねいさんの言うように、モヤモヤしたものが
 集まっちゃうような、そんな場所なんだなって思って」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……じゃあ、茅おねいさんは?
 ここにいるなら……あるんじゃないの?って……未練」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……それに茅さんも”寂しい”……そう言ってくれました
 確かにそれが仕事なのかもしれません。でも、一人ぼっちでこうしてい続けるのは……私にも……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……”寂しい”ことだと思います」

[メイン] : 「………」
2人の言葉を受けて、少しの間沈黙を続けていたが、やがて口を開く。

[メイン] : 「…私はお話し相手が欲しかった…のかもしれません」

[メイン] 野原しんのすけ : 「………!」

[メイン] : 「先ほど儀式のことについて話しましたが、儀式ですから本当に神様がお迎えに来てくださることはなかったけれど…どんなお姿の神様だったのか、一目逢ってみたかったんです」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……茅さん……」

[メイン] : 「私は病で早くに死にましたが、その後ふとこの空間の鳥居で意識を取り戻したのです、今のように」

[メイン] : 「神様は長生きだろうからお話し相手になってくれるかもって私の願いに応えてくれたのかもしれませんね」

[メイン] : 「でも」

[メイン] : 「その時には何百年も時が経っていて、神社はほとんど人に忘れられていました。このような存在になったので神様のお姿が見られるかと思ったのですが…きっともう消えてしまったのですね」

[メイン] : 「神やあやかしという存在は、人々に忘れられると消えてしまうものです」

[メイン] 野原しんのすけ : 「茅おねいさん」

[メイン] 野原しんのすけ : 一歩、踏み出し。

[メイン] 野原しんのすけ :  

[メイン] 野原しんのすけ : 「"努力"は、報われるゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ :  

[メイン] ぴゅい太 : しんのすけのその言葉に同意するように、ピイピイ!と大きな鳴き声が響く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……!!!!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : しんのすけの言葉に、目を見開きながらも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……はい!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「しんちゃんの言う通りです……!
 忘れられてしまったなら、もう一度、何度だって繰り返せます……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あなたがここまで頑張ってきたのは……その”夢”のお陰なんですから……!」

[メイン] : 2人の言葉に呆気にとられ目をぱちくりとさせ

[メイン] ぴゅい太 : シュンの言葉を聞くとぴゅい太は嬉しそうに黒い羽毛を震わせ、ぴぃ!と高らかに鳴いた。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ―――瞬間。
ぴゅい太の持つ珠から目も眩むばかりの光が溢れ出す。

[メイン] GM : オレンジ色の珠からは太陽のように明るく、暖かい光が。
水色の珠からは澄んだ川のように清らかで、瑞々しい光が。
白色の珠からは暗いトンネルを抜ける時のような眩しく、希望に満ちた光が。

[メイン] GM : 光は溶け合い、混ざり、一つの柱となって天へと昇っていく。
光に包み込まれた小鳥の影は一瞬にして白に塗りつぶされて見えなくなった。
煌々と立ち上る光の柱が段々とその光を緩め、地面に戻るように霧散していくと、そこには。

[メイン] 男性 : 艶めく黒髪に、水晶のような青く大きな目、凛々しく溌剌とした青年が佇んでいた。

[メイン] 野原しんのすけ : 「うっ……!眩しっ……!?」
目を細めながら、ゆっくりと瞼を開けると……。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……え?……ぴゅい太……?」

[メイン] 野原しんのすけ : 何度も瞬きをする。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……ぴゅい太ちゃん……!?
 い、いえ……ぴゅい太さん?」

[メイン] 男性 : 「ありがとう人の子…いや、しんのすけくん、シュンさん。君たちがくれた感謝の想いのおかげで神威を取り戻すことが出来ました」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………!!……え?かむい……?」
きょとん、とした顔をしながらも。

[メイン] GM : 光の柱に吸い込まれたのは、手のひらに乗りそうな小さな黒い毛玉…もとい、小鳥だったはずだ。
しかしその柱から現れたのはスラリとした長身の青年。
何が起きただろうかと驚愕するだろうが、喋る人魂や鳥居に憑いたという茅の姿を見たあとのあなた達だ、妙に聞き分けの良い子供のように、答えは皆の胸に降りてくるだろう。

[メイン] GM : すなわち、あの黒い小鳥の本来の姿がこの青年なのだと。

[メイン] 野原しんのすけ : とゆうか………イ、イケメン…………!?

[メイン] 野原しんのすけ : そこに一番狼狽しているしんのすけであった。
ぴゅい太はそれこそ、手のひらサイズで、可愛らしい小鳥だっただけに
その落差に、めちゃくちゃ動揺が走っている。

[メイン] 野原しんのすけ : たらりと冷や汗を垂らし、青年を見上げつつも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……え?じ、じゃあ……茅おねいさんをお嫁さんにしている
 神様って、もしかして……?」

[メイン] 春原シュン(幼女) : その言葉に、ちらりともう一度ぴゅい太…いや、青年へと目をやり。

[メイン] 男性 : 「そういうことになるね」
しんのすけにこくりと頷いたあと、茅の方をちらりと見て

[メイン] 野原しんのすけ : ガ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン。

[メイン] : 一方、茅の方は状況が理解できないという風に狼狽えている。

[メイン] 野原しんのすけ : 敗北。その二文字しか、しんのすけにはなかった。
戦う前に勝負が決まっているとはこのこと。勝てるわけがなかった。

[メイン] 野原しんのすけ : orz

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「お、お嫁さんじゃなくて、お嫁さん役ですから……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 慌ててしんのすけの背中を撫でながらも。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「でも、どうして最初からその姿で茅さんに会ってあげなかったんですか?
 寂しがっていたのに……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : そして茅さんを見れば、まるで理解が出来ないように混乱していて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……もしかして、茅さんには……見えない?」

[メイン] 男性 : 「いや、この姿なら見えているはず…?」
そう言いつつも確認するように茅の方へと歩み寄る。

[メイン] : 「…ひゃっ!?」
真っ赤になって後ずさる。

[メイン] 男性 : 「…見えているようだね」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「……わぁっ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぱちん、と両手を叩いて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふっ、ということは……」
と、茅さんに近寄って、男性を手で示す。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「あの方が、茅さんの祀っていた神様……ですよ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、少し悪戯っぽく笑いながら。

[メイン] : 「えっ…えええっ…!?」

[メイン] : 逢いたい…とは言ったものの、実際にそれが実現してしまうと思ったように動けないもので、恥ずかしさが先行してしまっていた。

[メイン] 男性 : 「…あの娘が落ち着くまで、こうなった経緯を話しておこうか。君たちも何がどうなっているかわからないだろうし」

[メイン] 野原しんのすけ : げっそりとした顔で起き上がり、神の方へと向く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「は、はい……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 確かに、ぴゅい太があの人になったことは……わかる。
でもそれなら、どうして今まであの子に会ってあげなかったのかと思い。

[メイン] 男性 : 「まず、自分は元々地域のあやかしが力を持った程度の弱く小さな神だったので、巫覡の家のものとはいえ声を届けたり姿を表すことは出来なかったんだ」

[メイン] 男性 : 「そして時が経ち地元民の信心や、感謝の念のおかげで少しずつ神威が溜まり、さる大神に侍ることを許され、正式に神の末席に加わることとなった」

[メイン] 男性 : 「しかしその娘、茅がこの場への未練で残り、少しずつ外界からの影響を受けて悪霊化し始めているのに気づいて…足元が黒くなっているだろう?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「………!」
茅おねいさんの足元を見て、目を少し大きくして頷く。

[メイン] 男性 : 「なんとかこの神域に止めれば永らえることが出来ると、この空間を作ったのだけど、作っただけで神威が足りなくなってあのように縮んでしまい、何も出来なくなってしまった」

[メイン] 男性 : 「そこで困っていたらちょうど君たちの祈りが聞こえてね…申し訳ないと思ったのだけど力を貸してもらったというわけだよ」

[メイン] 野原しんのすけ : 男の言葉を全て聞き……はぁぁぁぁぁぁ~~~~~……と、大きな溜息を一つ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……んも~~~、全くしょうがありませんなぁ~」

[メイン] 野原しんのすけ : やれやれ、とお手上げのポーズをしながら、男の方に歩き。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……オラよりも先に、茅おねいさんのことを思って行動してたなら
 それならオラも、すっぱり諦めるゾ、でもでも、その代わり……」

[メイン] 野原しんのすけ : ポケットから、チョコビの入った袋を、袋ごと男に手渡し。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……お友達のなり方はもう、教えたゾ、ぴゅい太」

[メイン] 野原しんのすけ : 「あとはもう、男はガッツだゾ!」

[メイン] 野原しんのすけ : パシン!と男のふくらはぎを叩く。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「ふふっ、しんちゃん……!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : にこっ、と笑いながらも。
まだ戸惑っている茅へと顔を寄せて。

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「大丈夫です、茅さん!
 もちろん最初は戸惑ったりドキドキするとは思いますけど……」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「それでも、しんちゃんの言う通り。
 あの子は茅さんのためにああして頑張ってたんです…!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : 「少しずつでも、わかってもらえますよ!」

[メイン] 春原シュン(幼女) : ぎゅっと、励ますように茅の手を握り締めて。

[メイン] : 「……!」
シュンに手を握られると、先ほどまでおどおどしていた気持ちが落ち着いていく。

[メイン] : 「あ、あの、私…行ってきます」
ぺこりとシュンにお辞儀をすると、男性の方へと足を向ける。

[メイン] 春原シュン(幼女) : はい!と、小さな手で茅へと見送りながら。

[メイン] ぴゅい太 : しんのすけの激励と、こちらに向かってくる茅を見て
「…私も行ってくるよ。ありがとう、しんのすけくん」

[メイン] 野原しんのすけ : ビシッ!とぴゅい太の後ろ姿に、敬礼。

[メイン] GM : そしてぴゅい太と茅は互いに向かい合います。

[メイン] ぴゅい太 : 「長く待たせてしまってすまなかった。本当はもっと早く伝えたかったんだが…いかんせん未熟で、君に声を届けることが出来なくて」

[メイン] ぴゅい太 : 語り口はあなた達へと話す声よりも、更に暖かく、優しい。
透き通るように純真な青い瞳が茅を映し、彼女の頬は徐々に桜色に染まっていく。

[メイン] : じっとぴゅい太の方を見つめて

[メイン] ぴゅい太 : 「実は年頃になる前から、知っていたんだ、君のこと。境内の掃除をしたり…よくしてくれていただろう?」

[メイン] : 「…!は、はい!」
ブンブンと大きくうなずく。

[メイン] ぴゅい太 : 「見守ることしか出来なかったが…ある時、こんな私にお嫁さんをくれるという、しかも…ずっとずっと、見守ってきた、君が」

[メイン] ぴゅい太 : 「本当に飛び上がって喜んだよ。とっくに私は…君を好いていたのだから」
ニコリと微笑んで

[メイン] : 「…そ、そんな、私のことをそんな風に想ってくれていただなんて…」

[メイン] : 「私も、ずっと…お会いしとうございました…!」
真っ赤になりながらも、笑顔でそう答える。

[メイン] GM : 花の合間を揺れ踊る春風を思わせる暖かな声音はきっと彼がはじめから持ち得たものではない。
この場にいる誰しもが気づいてしまう。
目の前の彼女を、語りかける相手である茅を、心から愛しているからなのだと。
その思いは言葉以上の意味を持ち、ただ聞いているだけの…ともすれば野次馬に近い…いや、ここは見届人とさせてもらおう、あなた達の胸をも擽って甘酸っぱい疼きで満たしていく。

[メイン] GM : 茅は神の嫁御になるという儀式を行ったにも関わらず、神の姿を見ることも叶わなかったことが未練となり、この鳥居に縛り憑いた。
そしてそれは悠久の時を越え、他ならぬ神自身が彼女をこの不可思議な空間で守り抜いたことで、叶おうとしているのだ。

[メイン] GM : あなた達はここまでいくつもの未練を聞き、対話してきた。
そんな優しいあなた達の言葉が、彼の想いと彼女の想いを繋げたのだ。

[メイン] : 茅が勇気を振り絞って声を上げると、緊張のためか少々上ずってはいるものの、かき消えることなく、まっすぐと彼に届く。

[メイン] ぴゅい太 : 青年は至極嬉しそうに瞳を細めると、そっと彼女へと歩み寄り、その手を取る。

[メイン] ぴゅい太 : 「私と共に来てくれるだろうか。…改めて、お嫁さんになってほしい、茅」

[メイン] : 「はい、勿論です」

[メイン] GM : 二人の間に笑顔の花が綻ぶ。
桜色の頬と潤む瞳、どこまでも優しい声に取り合った手と手。
此処に人々の祈りで神になった青年と、その神を一心に信じた女性という、現代では中々探し出せない稀有な夫婦の誕生を見届けたのである。

[メイン] GM : ひゅーひゅーとからかったり、拍手をしたり、もしかしたら羨ましさに口を尖らせたかもしれないあなた達がそれぞれに、ともかく良かったと安堵の息をついた時、ふと。
ふんわりと柔らかな羽毛に包まれように暖かな気配が体を包み込み、急激に瞼が重たくなる。

[メイン] : 「夢見ていた神様に出会えて…努めて待ち続けた日々が無駄じゃないって分かった。あなた達のおかげよ。ありがとう!」

[メイン] ぴゅい太 : 「力をくれてありがとう。お礼に君たちが迷わず歩んでいけるよう、僅かばかりだが加護の力を贈るよ」

[メイン] 野原しんのすけ : ……………ハッピーなら、それでいいや。

[メイン] 野原しんのすけ : ぴゅい太も、茅おねいさんも、お幸せに、だゾ!

[メイン] 野原しんのすけ : そんなことを心の中で呟きながら、瞼を閉じていく─────。

[メイン] 春原シュン(幼女) : ……茅さんもぴゅい太さんも、一緒に幸せになってくれてよかった。
これでもう、寂しい想いなんてせずにいられますね。

[メイン] 春原シュン(幼女) : だから────これからも、お幸せに!

[メイン] 春原シュン(幼女) : と、願いながら、瞳を閉じて。

[メイン]   : 「「また、どこかで───」」

[メイン] GM : どこか遠くで二人の声が聞こえ、見送られる気配を感じて状況を理解する。
ああ、今にもとの世界に戻れるのだろう。
あなた達は落ちてくる瞼に抗うこともなく、眠りにつく時と同じく自然と意識を手放した。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ―――ピィ!

[メイン] GM : どこかで鳥の鳴き声が聞こえた気がして、はっと目を開ける。
目の前には古ぼけた鈴緒がぶら下がった本坪鈴、少々傷みの見える賽銭箱。
空は青く、辺りに茂る木々がザワザワと音を立てて、冷たい寒風が頬を刺す。
元の、神社の本殿前である。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……う、うぅぅぅ~~~っ、さぶいゾ~~!!」

[メイン] 野原しんのすけ : むくりと起き上がったしんのすけは、ぶるりと体を震わせる。
冬の寒さが身に沁みて、また鼻水がたらりと垂れてしまう。

[メイン]   : 「あらあらしんちゃん、また鼻が出てますよ?」

[メイン]   : しんのすけは目を覚ませば、自分が持ち上げられている感覚を覚えるだろう。
そしてその鼻にはティッシュが付けられており。

[メイン] 春原シュン : 「おはようございます、しんちゃん」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……え?この声……それに、この……チ~~~~~~~ン!」

[メイン] 春原シュン : にこり、と笑いかけて。

[メイン] 野原しんのすけ : 鼻水をティッシュに啜り落としながら、瞼を開けるとそこには……。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………………」

[メイン] 野原しんのすけ : 「………」

[メイン] 野原しんのすけ : 「え?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「……ええええ~~~~~~~~~~~~~~~っ!!?!?」

[メイン] 野原しんのすけ : 「は、春原先生!?ど、どうしてここに~~~~!?!?」

[メイン] 春原シュン : 胸元ほどにしんのすけを持ち上げて。
落とさないように腕でぎゅっと抱えながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 慌ただしく狼狽えながら、憧れの春原先生に思わぬ形で出会ってしまい
ほっぺを朱に染め、鼻の下も伸ばしながら、デレデレとする。

[メイン] 春原シュン : 「うふふふ、その辺りを歩いていたら……
 なんて、子どもに嘘は良くないですね」

[メイン] 春原シュン : そして、すとんとしんのすけを下ろして。
しんのすけの身長ほどに腰を屈ませて。

[メイン] 春原シュン : 「頭のいいしんちゃんに、ヒントをあげます
 ……私の下の名前は、シュンですよ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………え?」

[メイン] 春原シュン : そして秘密ですよ?と、指一本立てて。

[メイン] 野原しんのすけ : 一瞬、ぽかんとした顔をしながら、冷や汗を垂らし。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……え、あれ?シュンちゃんは……あれ?いない?」
キョロキョロと辺りを見渡しながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……そ、それに、そういえば……シュンちゃんと
 春原先生の髪とか……目の色とか……!」
じぃぃ~~~!!と、春原先生を見つめ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……う、嘘ぉおおお~~~~~~~~~~~~っ!?!?!?」

[メイン] 春原シュン : 「ふふふふふふっ!」

[メイン] 春原シュン : しんのすけの頭をなでなでとする。

[メイン] 野原しんのすけ : 「う、うぅぅぅ……うへへへへぇ~」

[メイン] 野原しんのすけ : 困惑しつつも、憧れのきれいなおねいさんに撫でられ
満更でもなく、鼻の下を伸ばしてお下品に笑う。

[メイン] 春原シュン : 「うん、しんちゃんはいい反応してくれますね! それにこの身長ならしんちゃんに届きますから」

[メイン] 春原シュン : 「ふふふっ、今日は特別です
 なんて言ったってあのお二人の仲、そしてあの魂たちを助けてあげたんですものね」

[メイン] 春原シュン : 嬉しそうにしているしんのすけに、こちらもまた嬉しくなり。にこりと微笑みながらも。

[メイン] 野原しんのすけ : 「………!!う、うん!!そーだゾ!!」
こくこくと頷き。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……あ!そーだ!春原先生!!」
手を掲げ。

[メイン] 野原しんのすけ : 「オラ、これから……お墓参りに行きたいゾ!」

[メイン] 春原シュン : 「まぁ……!」

[メイン] 野原しんのすけ : すっかりと寒さを忘れてしまったかのように、朗らかな顔で見上げ。

[メイン] 春原シュン : うん、やっぱり……成長が早い!
……辛いことも楽しいことも経験して、こうして成長していくのね。

[メイン] 春原シュン : 「ええ、もちろん! 先生も一緒にお墓参り、行かせてくれませんか?」

[メイン] 春原シュン : そして、掲げたままの手をぎゅっと握り。

[メイン] 野原しんのすけ : 「おっほほ~~~~~い!もちろんのロンですとも!!」
ぎゅっ!と握り返し。

[メイン] 野原しんのすけ : 「……それとぉ~……その後、オラとお茶でもぉ~?」
ちらちらっ!と、デレながら。

[メイン] 春原シュン : 「それはダメですよ〜?」
にっこり。きっぱり。

[メイン] 野原しんのすけ : ガ~~~~~~~~~~~~~~~~~ン。

[メイン] 春原シュン : 「……ふふ、でも……」

[メイン] 春原シュン : 「とっても頑張りましたから、今日くらいはしんちゃんに付き合いますよ」

[メイン] 野原しんのすけ : 「…………!!!」
目をキラキラとさせ、見上げる。

[メイン] 春原シュン : 「だって、私も……」

[メイン] 春原シュン : そして、しんのすけの目線と合わせて。

[メイン] 春原シュン : 「……子どもに戻れたみたいで、楽しかった……んです」

[メイン] 春原シュン : こそこそ。恥ずかしそうに、顔を赤らめてそう言いながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「そーゆーとこが、たまりませんなぁ~」
デレデレしながら。

[メイン] 野原しんのすけ : 「それじゃあ!オラがエスコートしちゃいます!」

[メイン] 野原しんのすけ : そのまま、春原先生の腕を引っ張って、鳥居を潜り
参道を駆け下りていく。

[メイン] 春原シュン : 「あららっ……!?ま、待ってください〜…!!!」

[メイン] 春原シュン : そのまま、今度は子どもでは無いので大人として子どもに振り回されながらも。

[メイン] 春原シュン : 二人で参道の真ん中を歩いていく。

[メイン] 春原シュン : 振り返れば、太陽の光が参道の中央を照らしていて。
その奥に、2つの人影が見えた。
まるで────手を振るような仕草を起こしながら。

[メイン] 春原シュン : 「……また、お参りに来ますよ
 しんちゃんと一緒に……ね」

[メイン] 春原シュン : ぺこり、と頭を下げて。

[メイン] 春原シュン : 冷え込むような寒さに、不思議と温かさが染み込むようだった。

[メイン] GM : あなた達は元きた道へと向き直り、参道を歩いていく。
神域と隔てた鳥居を抜け、あなた達の世界へと帰るために。

[メイン] GM : 途中茂る木々の合間に小枝をいっぱいに敷き詰めた鳥の巣を見つける。
この時期、雛がいるでもないだろう乾いた鳥の巣は勿論不在で、冬の寒々しい裸木を余計に演出しているに過ぎなかった。

[メイン] GM : 鳥居を抜け、舗装された住宅街をゆく。
青い空にばさり―――大きなカラスが飛び立って、のびのびと翼をひろげていた。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : シャンクトゥルフ
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!参道の真ん中は歩いちゃいけないらしい?」

[メイン] GM : END:A

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 宴ですわ~!!!

[メイン] 野原しんのすけ : 宴だゾ~~~~~~~~~!!

[メイン] 春原シュン : 宴です〜〜〜〜!!!